「ユキ・パリスさんと行く 手仕事とアートの旅」旅を終えて・・・ご参加の方より感想を寄せていただきました。

ユキ・パリスさん

「♪ワンダフル!ワンダフル!コペンハーゲン♪」と唄ったのはダニー・ケイ。「世界一高い、或は大きい、、、などというものなどがある訳でもないのに、訪れる人たちを魅了してきた街、コペンハーゲン。周辺部を含めて130万の人口を有するコンパクトなこの街は、世界の主要50都市を対象に毎年行われる「住み易い街」の調査(住宅問題、交通事情、自然の豊かさ、医療問題、、、Etc.)で2017年もまた、最高点を獲得しています。暗くて長い冬こそありますが、災害の少ない、美しい海に囲まれ、緑豊かな自然に恵まれた街といえます。しかし住み易さは天からだけ与えられたものでなく、やはり、自分たちで築き上げた部分が大きいのです。それが、デンマーク人の「国民の幸せ度」NO.1にも繋がっているといえます。それで街のプランニング、政策、考え方などを美術館や再開発地区、或は保存地区、そして、手仕事に、フォーカスして、「美しさがもたらす人々の幸せ」を感じてもらおうという思いで企画したのが日本デンマーク外交樹立150周年の特別企画ツァーでした。雨の多い夏でしたから8月21日から26日のツァー中、天候に恵まれたのは本当に幸運でした。そして、一日目からルイジアナ美術館とフレデリックスボーグ城、夜はオプショナルのチボリコンサートホールでの音楽鑑賞と少々タイト気味でもありました。しかし、NHK でもお馴染みのパーボ・ヤルビ氏の指揮で聴く、シベリウスやチャイコフスキー。指揮者や団員、ヴァイオリストの入魂の演奏はホールに響き、案内役の私がまず大感動でした。毎日のランチや夕食も選び抜かれており、二日目などはわざわざ遠回りして対岸にスェーデンを臨む素敵なレストランでの食事でした。一般の観光や視察ツァーと特に違ったのが蚤の市や私の自宅でのティータイム、そして、手仕事のレッスンでしょうか?蚤の市では人も物の数もほどよくて、じっくりゆっくり、皆さん上手に掘り出し物を見つけられていました。翌日の自由時間にも同じ蚤の市を何人かが再度、出かけられたとか。デンマーク手芸学校のカミラ先生によるレッスンはその日のために先生が吟味して用意下さった教材を使ってのレッスン。教え方も判り易く、参加者は、それは真剣に一生懸命に手を動かされ、その出来上がって行くスピードと正確さに私は驚くことしきりでした。そうして、一週間はあっという間に過ぎました。私もまだまだご案内したいところもあり、参加者からも「後、一ヶ月住みたいわね」との言葉を聞くと、「またの機会にネと」心の中で返答するほど、お名残り惜しい限りでした。様々な思い出はありますが、始終皆さんのお顔に溢れていた「笑顔」が一番印象に残っています。その旅を実際の形に作って下さった旅行会社の川澄様、テキパキ、元気で明るくツァーを取り仕切って下さった松岡コンダクター、ガイドの妙子ミュラーさんみんな、みんな感謝です。そして、「美意識と感性が刺激された旅でした」と京都に礼状が届きました。私の展覧会に合わせ皆さん東京で「同窓会(?)を」と旅の途中で決まったそうですが、「本当に再会を楽しみにしています!」

 


「ユキ・パリスさんと巡る手仕事とアートの旅7日間」
旅を終えて MHさん

 

8月21日 蒸し暑い日本を後に、デンマークへ出発しました。コペンハーゲンの空港で出迎えてくれたのは、爽やかな秋の風でした。

早速 ストロイエ周辺を散策。お伽話に出てくるカラフルな街並と長身の人達を目の当たりにして、私は すぐに絵本の主人公になっていました。

 

次の日からは、外交150周年のテーマにもなっている〝デザイン″を念頭に フレデリクスボー城、ルイジアナ近代美術館、デザインミュージアム、再開発地区、ドラオアの街などを、ユキ・パリスさんに案内して頂きました。また、政治、電力事情、教育福祉問題等々 多岐に渡るデンマークの現状についての説明もあり、ヒュッゲや世界一幸せな国になった経緯もよく理解出来ました。

 

 

ところで、今回の私の旅の目的はデンマーク刺繍です。その一つヒーダボー刺繍を展示しているグレーヴ・ミュージアムは、のどかな田園地帯に佇む、この地方の生活などを垣間見れる歴史博物館です。その生活の中から生み出された精緻で手の込んだ作品をユキさんの丁寧な解説で見てきました。白い布と白い糸だけでこれだけ人を惹きつける物が出来るんだと 改めて感心させられました。

それからユキさんの自宅でデンマークの刺繍の先生からプチポアンという珍しい刺繍も教えて頂きました。そのワークショップの前には、ご主人さまを交えて午後のお茶を楽しんできました。

 

 

世界一幸せな国での7日間は、優しく親切で穏やかなデンマークの人々を身近に感じる中、気候にも恵まれ とても居心地のいいものでした。 帰国して1ヶ月 まだまだ旅の余韻に浸っています。
素晴らしいツアーを企画して下さった方々に心から感謝致します。ありがとうございました。

 

 


刺繍ワークショップとグレーヴ美術館のこと  M.Kさん

 

このツアーの参加者は“ユキ・パリスさん”“手仕事”“アート”のキーワードに魅かれ明確な目的を持った、15名の女性たちです。

私の目的は、ユキさんが広く日本に紹介したデンマークの手仕事“HEDEBO”の作品を多く展示するグレーヴ美術館を訪問すること、そしてユキさん宅でデンマーク人の講師から直接習う刺繍のワークショップに参加ことでした。

今回、デンマーク流のクロスステッチとプチポワンを教えていただきました。

私の知るクロスステッチは、生地に刺繍枠をはめ、ピンと張り、針を生地に垂直に刺すフランスやイギリスの方法ですが、今回習ったデンマーク流のやり方は刺繍枠を使わず、手前から自分の方向に布目をすくう方法で、初めはぎこちない運針でしたが、慣れてくると動きに少しの無駄もなく、しかも裏も美しく仕上がることが分かりました。裏の糸が綺麗に渡るということは表に歪みが出ないということです。どうしてデンマーク流クロスステッチが世界の主流にならないのでしょう。やはり手芸大国(フランスやイギリス)のやり方に押されているのでしょうか…(笑)

プチポアンも刺繍枠を使わず織り糸をすくう方法で表も裏も隙間なく刺され、縦に進む場合と斜めに進む場合の刺し方が異なる難しいステッチでした。短いワークショップの中で習得するのには少しハードルが高かったかもしれません。

気が付くと予定の時間はオーバーしており、楽しい時間は過ぎるのが早いものだなぁとつくづく思いました。

 


(写真:ワークショップの課題。帰国後に仕上げました)

 

 

さて、もう1つの目的のクレーヴ美術館では、子供向け特別展の期間中でお目当てのHEDEBO作品の大半が倉庫に収納されていました。それでも常設の一部を熱心に鑑賞する遠い日本からやってきた昔乙女たちの情熱を感じてくれたのか、添乗員さんとガイドさんの熱心な交渉のお陰か、美術館の方が倉庫の中まで案内して下さり、多くの作品を間近で鑑賞することが出来ました。また売店で日本では手に入れることが難しいHEDEBOスティックとアイレットスティックを購入することが出来ました。旅の思い出とともに私のお宝となりました。この日は午前に大使公邸を訪問し、緊張しつつお茶をいただき、庭を散策させていただき、午後は運河クルーズと本当に素晴らし1日でした。ホテルの部屋に戻ってから、グレーヴ美術館所蔵の作品がすべて掲載された本を買い忘れたことに気付きました。デンマークに来てこれを買い忘れては絶対に悔いが残るに違いない…そこで睡魔で意識も朦朧としている同行の娘に頼み込んで美術館のHPに「8/26の昼には日本に帰国するのだが何とか購入する方法はないでしょうか、お手数でも日本に送ってくれませんか…」とメールを送ったところ、翌日に返信が来ました。美術館スタッフのルースさんはチボリ公園近くのアパートにお住まいで8/26の9時半にいらっしゃいと言うのです。添乗員の松岡さんに事情を話し了承を得てから、娘と二人でアパートを訪ねました。なんと家の中まで招き入れて下さり少しお話をすることが出来ました。

ルースさんはグレーヴ美術館の作品展を日本で開くための下見に9月に日本を訪問する予定とのことでした。何と嬉しいことでしょう。いつどこで開催するかまだ決まっていないそうですが、開催の際は絶対に行こうと思いました。ちなみに譲っていただいた本には海外でHEDEBOを展示する施設の1つとして京都のユキ パリス コレクションについても説明が載っていました。

 


(写真:グレーヴミュージアムの外観)

 

蚤の市、デザインミュージアム、ルイジアナ近代美術館、トーヴハーレン市場、ニューハウンの街並みなど、もう一度訪ねたいところばかりです。

 


(写真:デザインミュージアムで)


(写真:蚤の市で購入したHEDEBOの本)

 

今回の旅のすべてをエスコートして下さったユキさん、添乗員の松岡さん、現地ガイドのタエコさん他2人(名前?)、ツアーを企画して下さった北欧トラベルの方々、そして日本中から集った同行の皆様、楽しい旅をありがとうございました。心から感謝申し上げます。

 

 


デンマーク、何度でも行きたい国。 JMさん

 

2017年8月21日から27日の7日間、「ユキ・パリスさんと行く 手仕事とアートの旅」へ。今回のツアーは15名が参加しましたが、北欧デザインに関心のある方はじめ、手芸など普段から手仕事に携わっておられる方が多かったです。

個人的には7年前の2010年、デンマーク人画家・ハンマースホイを求めて、コペンハーゲンを訪れましたが、それ以来デンマークはずっと気になる国でした。本ツアーをネットで見つけ、すべての要素が好きなものばかりだったので、参加を即決したのです。

さて今回は、コペンハーゲンに着いた翌日のツアー2日目から、貸し切りバス(毎日ベンツ!)で観光スタート。愉快で博識な現地ガイド・タエコさんの案内により、まずはフレデリスクボー城へ。古式ゆかしいデンマーク王室の美術品を堪能しました。昔から日本とも交流があったそうで、家紋入りプレートも飾ってありました。

 

 

続いてのルイジアナ近代美術館では、現代アートを満喫。庭から、対岸のスウェーデンを望みました。

 

 

夜はオプショナルで、チボリ公園内のオーケストラへ。N響でもお馴染みパーヴォ・ヤルヴィ氏のダイナミックな指揮に、一同大感動しました。

3日目は、朝一で在デンマーク大使公邸を表敬訪問。その後は、これぞ手仕事ツアーと言うべきグレーヴ・ミュージアムへ。

コペンハーゲン市街から1時間近くバスに揺られ、着いたのは農家の一軒家風建物。中は、当時の生活空間をそのままの形で展示しており、至る所に精緻な刺繍やレースが配されていました。ユキさんの解説に、皆真剣に耳を傾け、大人の社会科見学ともいうべき楽しい学びの時間となりました。

 

 

午後からは、話題のペーパーアイランド(屋台村)や、運河クルーズへ。ニューハウンで船を待つ間、運河に面した美大の壁面で、中国の現代美術家、建築家、キュレーター、文化評論家、社会評論家である艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)のインスタレーションを観ることが出来ました。窓という窓に、使い古された救命胴衣がぎっしり。欧州に向かう途上で水死した難民たちの悲惨な運命に関心を集めようとの意図で制作されたそうです。

 

 

4日目は、ユキさんおすすめの再開発地区散策からスタート。モダンな集合住宅は、サイロを再利用したものや、1階からそのまま海に出られる物件まで、自由な発想に目からウロコ。ここのエリアに住めたらいいなぁと思いました。

 

 

その後は一転して、絵本から抜け出したような街並みのドラオアを訪れました。屋根が低く可愛らしい家々が軒を連ねます。背の大きなデンマーク人が住む家なのに、なぜ屋根が低いのかと言うと、暖房効率を上げるためだそうです。

 

 

この日ラストは、すごく楽しみにしていたデザインミュージアムへ。7年前も訪れましたが、私は日本で刺し子作家をしているので、いつか自分もここで展示が出来たらと思っている場所なのです。この日は、「Learning from Japan」展を開催中。日本の工芸品を各種展示しており、日本の美しく誠実な仕事ぶりと、諸外国に影響を与えたことが誇らしく思えました。

 

 

5日目、朝一からトーヴァルセン広場の蚤の市へ。抜けるような青空の下、程よい規模で周りやすかったです。

ユキさん馴染みのお店では、アンティークのレースや刺繍ものが豊富で、皆真剣に何を買うか吟味していました。土地柄、ロイヤルコペンハーゲンをはじめとする食器やアクセサリー類も充実で、翌朝ふたたび来訪する方々もおられました。

 

 

お昼はトーブハーレン市場へ。花や野菜、フルーツ、肉、魚、お菓子など日本には無い色彩とディスプレイで、目にも新鮮でした。またこの日はちょうど場内で、子供向けのピザ作りワークショップを開催していました。

 

 

そしてお待ちかね。本ツアーのハイライト、ユキさんのご自宅へ。

ユキさんのセンスによって選び抜かれた品々が立体的にディスプレイされ、どこを切り取っても絵になる空間でした。

デンマークの家の特徴としては、玄関を入ってすぐに台所が有り、いわゆる玄関ホールが無いこと。ユキさん曰く、デンマーク人は家の中の生活を大切にするので、少しでも住空間を広く取るためとか。

続けてもう一つのオプショナル、ユキさん宅でデンマーク人のカミラ先生による、刺繍のワークショップを受講。この日の課題は、クロスステッチとプチポワンでした。

午後の光の中、美味しいお茶やケーキをいただきながら黙々と運針する心地良さに、これぞヒュッゲと感じるものがありました。

 

 

ツアー最後の夜のフェアウェルディナーでは、美味しいお酒とデンマーク料理を囲み、ユキさんと参加メンバーで楽しかった旅を振り返りました。

翌6日目は、いよいよ帰国の途に。

日本に着くと日付が一日先になっていて、気づくと次はいつまたデンマークに行けるだろうと思い描いていました。今回のツアーは、単独では成しえない得難いプログラムばかりで、参加できて本当に良かったです。

最後に、移動中のバス中でユキさんからお話のあった、デンマークの美大(プロダクト系)での教えを。

「良いデザインの条件は、1.シンプルであること。2.素材を活かしていること。3.機能的であること。」自然な状態を活かすことが大切なのです。

デンマークでは、幼い頃から常に良いものに触れ、また目いっぱい遊ぶからこそ、自由な発想が生まれるそう。

税金は高めかもしれないけれど、大学の学費や医療費にはお金がかからず、何より仕事の帰宅時間が早い(なんと帰宅ラッシュは15:30~16:30!その代わり、お昼休みは短め。)。

この国からは、まだまだ学ぶべき事がたくさん有りそうです。